踏みしめて

　12月議会で特に注目した議案は、二つあった。一つ目はときわ保育園改築工事に対する補助金である。当園は築後32年が経過し、老朽化が進んでいる。あちこちと手を入れ大事にしているため、見た目ではさほど分からない。しかし耐震基準に満たしていないため、それを直すには莫大な費用が掛かる。またもう一つ重要な問題点がある。それは保育園の需要が増大していることだ。設立当時は90名の定数であったが、希望者が増大したためＨ11年には120名の定数に変更している。その後も希望者が増え、現在では27名ほど定数をオーバーしている。許容範囲いっぱいという所だ。今後については待機児童も特にいないということであるが、少子化社会の中保育園の需要が増大しているという事は、少子化対策が進めば更に需要が増大するということである。
　今回計画の園舎は、改築といってもほとんど立替と同じ規模である。更に前述の問題点対策を含め、ある程度余裕を持った大きさに設計されている。「町民、子どもの安心・安全」を図るためにはやはりやらなければならない事業であると考える。また、全国で広がりを見せている幼保園についても検討していかなければならない。

　次に二つ目の注目する議案は、院内保育園の設置である。医療制度改革が及ぼした医師と看護師の不足は全国的に波及している。森町病院もその一つだ。特に看護師の不足は、病院に甚大な被害を与える。経営上必要最低限の患者数を看護できなくなるからだ。また、過度な労働は医療ミスにも繋がるからだ。町としても繰入額が増え、非常に深刻な問題として捉えている。
　今回、看護師たちの慰留と今後の確保のために、病院内保育園が浮上した。これにより年間700万円以上の繰り入れ増額が考えられる。しかし病院の存亡を掛けた取組の一つと考え、可決した。
　病院については別の日記（カテゴリー：医療）でつづっていきます。そちらもご覧下さい。