大胆な復興策を

かめ

2011年04月12日 07:00

 原発事故での三大原則は『止める』『冷やす』『閉じこめる』ですが、福島第一原発の事故では『閉じこめる』が難航しているため三次災害が引き起こってしまいました。この事故が起こったときすぐに思い出したのが、何年か前の浜岡原発視察時の現地での質疑応答です。私「この防潮堤を津波が越えて、その自家発電機が塩水に浸かってしまったらどうするんですか?」。担当者「…、そんな大きな津波が来ることはありません。」。周り「笑い」。私「……」。今回の震災による被害は、人間の過信による人災が大きく占めているような気がしてなりません。

 復旧についてはかなりスピーディーに進んでいるようですが、被害の全容は未だ明らかになっていません。復興については形すら見えてきません。

 経済については日本全体にダメージが及んでいるようです。諸外国はしばらくの間日本を敬遠しているようです。

 復興策は、被災地と同時に日本全体も視野に入れる必要があると思います。国土利用を根本から見直し、自然の法則に沿った土地利用計画を立てるべきだと思います。例えば海岸線などの低く平らな広い土地から工業地→商業地→農地とし、高台や中山間地域を住宅地や森林といった段階的なエリアに分けます。開発行為は自然の法則に極力逆らわないようにします。古い歴史のある土地は、自然の法則に沿った住居地環境にあるといえます。

 過疎化が進む中山間地域に人が住むことで、山が守られ川がきれいになり海の環境までも良くなる可能性が出てきます。企業は基本的に機動力が優れていますから、万が一の災害にも迅速に対応できるでしょう。今回の津波のようにたくさんの人命にかかわる災害は回避できるのではないでしょうか。また、こうした国土利用を進めることにより、国内需給も活性化するでしょう。ただ、自治体の枠組みを海から山まで一体となるよう、大きく見直す必要も出てきますが…。

 心配なのはやはり原発です。素人ながらに思ったのですが、原子炉やタービンなど施設全てを巨大な空の絶対水が漏れないプールに入れておくのはどうでしょうか?もしも今回のような状況になってしまった場合には、プールに水を満たして施設全てを水中に沈めてしまうのです。『冷やす』と『閉じこめる』が同時にできるのではないでしょうか?基本的には原発のように人間の力では対処できないようなものはやめてしまうことですが、適切な代替エネルギーが見つかるまでは仕方のないことかと思います。

 いずれにしても今回の災害は日本が試されている、危機的状況にあることは間違いありません。政府は、大胆な復興策を講ずるべきだと思います。

 もう1点、被災地の農地はいつ復旧できるのか全く未定です。復旧するまで、日本中にある休耕田や耕作放棄地を使ってもらうことは出来ないのでしょうか?すごく矛盾を感じてます。

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